どちらにしても大切に考えているからこその
悩みです。

いわゆる『仏間』を設けずに、
拝みやすく、そして掃除がしやすいように
床の間の一部に御仏壇が置かれていました。
ただ、そうはしたものの、なかなか現実は
そうは行かず、反って埃を被ってしまう事になり
今回、仏間を造る事となりました。

和室とは言え、白木の床材で囲った中に琉球畳を
埋め込んだ作り方の、『洋』を意識したスタイルです。
出来るだけ大仰にならないように、型式張らない
造り方を目指しました。


それでも折れ戸式の建具は、どうしてもゴチャゴチャな
感じに見えて来るので、あえて室内で使われている
柄クロスでお化粧しました。
(画像の右端に少しだけ室内のクロスが写っています。)

“洋造りの畳の間”に、とても雰囲気良く馴染んでいる
特徴的な柄のクロスです。
選んだ人も、受け入れた人もグッドジョブですね。
輸入住宅の中で、仏間のとり方、お仏壇の置き方は
悩んでしまう要素の一つでしょう。
全く縁が無ければ、それはそれでいいのですが、
位牌に手を合わせる日本の文化を継承して行く時に
せっかく気に入っているインテリアを壊さず、
それでいて礼拝の尊さを全う出来るような、
両立出来るアイデアが必要になるでしょう。
占有のスペースが無い時などは、
特にアイデア勝負になるでしょうね。
福田 聡