『白熱球』の生産を昨日中止しました。
経済産業省が2008年に発表した
「白熱電球製造販売中止計画」に添うメーカーとしての
対応で、殆どのメーカーが期限となっている2012年の
生産中止を予定している中で、いち早い生産中止措置です。

近所のコンビニでは、まだ在庫品を売っていたので
なぜか愛おしくなって買ってしまいました。
なんと54wの消費電力で60w相当の明るさを灯し、
しかも一般的な寿命の倍もある2000時間の寿命・・が謳いです。
でも、やっぱり蛍光灯・・果てはLEDと比べると
いい所は「低価格」だけのようです。
・・今のとこ。

昔ながらの形です。
長屋型の平屋の市営住宅に住んでいた子供の頃、
この電球に笠をかぶせた明かりで、普通に過ごしていました。
スイッチは、器具の根元をひねります。
不思議な事に、この電球ひとつだけの灯りは
当時の暮らしを、とてもノスタルジックに思い出させて
くれます。
いつしか白い光の蛍光灯に変わっていましたが、
白熱灯の灯りの下の思い出の方が、僕にとっては
叙情的に映し出されます。
どうやら、「いい所」は“低価格”だけではなさそうです。
蛍光灯もLED球も『電球色』が用意されていますが、
脳裏に焼き付く『灯り』にはなれないような・・
ちょっと寂しい世代交代です。
福田 聡