2011-02-23 (14 years ago)
うちで「真心込めて」と言ったら
この方法しかありません。
先日完成した『アトリエ』の
看板を作ります。
使う材料は、得意の『エコアコールウッド』。
外に据える物なので、少しでも長持ちするように
という配慮です。
デザインした字を、カーボン紙を使って
材料の木に落とします。
『ルーター』という機械を使って、型に添って
ゆっくり丁寧に彫っていきます。
建築造作用のルーターなので、刃も大きく
ちょっと力を抜いたら機械自体が刃の勢いで
跳ね上がったりずれたりします。
簡単に彫っているようですが、ずっと力を
込めっ放しにする大変な作業です。
字の彫りが終わりました。
看板を優しく見せるよう、周りを丸く削って
飾り面を掘り込んでいきます。
看板本体加工完了!
これから色着けです。
表面と彫り込みの色を
どう分けるか・・
掘り込みの苦労を生かすか殺すか・・
ここに掛かります。
福田 聡
2011-02-22 (14 years ago)
塗装屋さんに旅立った製作ドアが
取り付けの現場に戻って来ました。
いい感じでツヤを押さえて
描いていた色合いに仕上がりました。
取り付ける開口です。
この開口にドアを付ける事になった一番の
理由は、今年の冬の寒さ・・。
玄関ホールまでひと空間に取り込むこの開口は
感覚的には素敵なのですが、どうしても冷暖房の
効率を悪くします。
大きな開口なので、親子ドアにしました。
濃い茶のステイン仕上げによく合った
ドアノブです。
どちらかと言うと「必要な時には閉める」という
使い方だと思います。
その場合、考えなければいけないのは
「開けている時にどれだけ綺麗に見せるか」
という事。
白をメインに整えられた内装の中で
床の色の濃さや階段材の塗装の渋さが
際立ちます。
その中に、やはり濃い色のドアが違和感なく
そしてスタイリッシュに存在するためのデザインと
色合い・・。
ただ必要だから付けたドアとは違う
意味合いが、そこには生まれています。
福田 聡
2011-02-21 (14 years ago)
新築後15年経つ今年の春
家主さんは定年退職を迎えます。
同じ福岡県内とは言え「苅田(かんだ)」
という福岡市内から当時で2時間近く掛かる
町まで営業に通っていました。
竹を割ったような性格のご主人が決めた
建物の姿は、極々シンプルな『ジョージアン』。
営業に通っていた当時、小さかった男の子二人は
就職して遠くの地で頑張っています。
定年を機に、建物の内外全面のメンテナンスを
請け賜わりました。
外回りの防水やドアの塗り替え・・
マーヴィン社サッシの修繕・・
クロスの貼り替えや、フローリングの補修・・
設備機器の取り替えやオール電化・・
大きな事項から細かい事まで
また15年持たせる事を目指して取り組みます。
「あんたにもう一回は頼めるやろ」
カカカ・・と笑いながら仰る言葉に
一緒に歳をとって涙腺が緩くなった
私は、堪えるのに必死でした。
思い出と思い入れが加わった分
新築よりいい出来になる事でしょう。
福田 聡