そう言われ出して久しいですが、
既存の窓の内側にもうひとつ窓を着ける
「二重サッシ」の方法が、最近うけている
ようです。

20年近く前に建築された三井ホーム社の建物で
主要な開口部の断熱のご相談を頂きました。

取った方法は“ガラスの交換”。



サッシフレームはそのまま利用して、ガラスだけ
空気層を挟めた『複層ガラス』に交換しました。

三井ホーム社で建築された建物ですが、
幸い使用されているサッシのメーカーが
『三協(現:三協立山アルミ)』と分かったので
メーカーに相談したところ、ペアガラスへの
交換が可能との事。
コスト、工事時間などの面からも
“交換”を選択しました。


ガラスが2枚になった分、多少開閉時に重さを
感じるようになりましたが、装いは全く
変わりません。
冒頭に述べた『二重サッシ』の効果の程は
分かりませんが、窓自体を2台着ける分
当然それなりの効果はあるでしょう。
ただ、厳密に断熱を考える場合
『静止空気』の断熱性を利用したペアガラスの
性能は理論的に非常に優れており、その理論上、
既存の窓の気密性が高くないと、その内側に
もう1枚窓をつけたって、効果は掛かる費用分は
無いような気がしています。
輸入住宅を長年やって来て、随分断熱気密について
あれこれやって来ただけに、単にシングルガラスの
サッシを内側に取り付けるだけでOKというのは
性能上も意匠上も、何だか馴染めません。
あくまで個人的な見解ですが・・。
福田 聡