

新築の時にあらかじめローラー付きの部品が付いた
フレームを仕込んで、その部品にドアを吊り込みます。

壁にドアが入り込むので、開け放しておく事が多い
部屋間に、床に敷居やV(ヴイ)レールを付ける事無く
間仕切れるこのポケットドアは、意匠上も違和感なく
納められる、なかなかの優れものです。

伺ったお宅では、本来なら10ミリほど空いていないと
いけない隙間が、ほぼ無くなっています。
このポケットドアのシステムで起るトラブルで
最も多いのは、吊りレールを転がるローラー部品から
ドアが外れてしまう事。
この場合、原則外せるように作ってあるはずの額縁や
上枠を外して、外れたドアを釣り込んだ後
専用の首が曲がったスパナを使って締め直します。
額縁と上枠がキチンと外せるように作ってあれば
決して難しい作業ではありません。

今回は、その一番手の原因ではなさそうです。
どうやら、吊りレールのビスが緩んでレール自体が
下がって来ている様子・・。
これは難問です。
取り合えず手前の手が届く範囲のビスを締め上げて
支障なく開閉出来るようにはなりましたが
締める時に奥のビスに擦れる違和感があります。
時間の問題でしょう。
何とか解体する事なく、奥のビスを締める
手立てを考えないといけません。
福田 聡