考える必要があるのだと思います。
「身を守る」
「命を守る」
いわゆる『泥棒』対策ではなく
襲い掛かって来る突然の来訪者から身を守る事が
家の役割り、と考える必要があるのかも知れません。

綺麗な透かし模様の入ったガラスで
大部分が構成されている玄関ドアです。
昨今の理不尽な事件を見るにつけ
よくよく考えたら非常に無防備なこの玄関ドアを
出来るだけ生かして改良する事にしました。

ポイントは『ガラス』です。
この手の輸入ドアは、建物内部から比較的簡単に
ガラスを外せるように出来ているので
そのガラス部分だけ強いパネルに替えます。

単にパネルに替えるだけでは味気無いので
デコレーションを施す事にしました。



複層ガラスの厚みが13mm。
無垢物でこの大きさと厚みの材料を用意するのは
困難なので、9mm厚のシナ合板を2mm厚の
アルポリック(三菱樹脂社製)で挟み接着して
パネルを作りました。
現況、無塗装のアルミという仕上げです。



ウレタン製の装飾材を、フィニッシュとボンドを
使ってパネルに取り付けていきます。


完成です。
後は、現地でガラスと入れ替えてその後塗装。
簡単に破られる事は無くなるでしょう。
ただ、ひとつ心配なのは『明るさ』・・。
こちらの場合は、吹き抜けや玄関と反対側の
窓からの光があり、暗くなる心配はしていませんが
明らかに今までとは変わるはずなので
慣れて頂くまでが違和感があるかも・・。
でもやっぱりガラスだけは
考え出したら不安が募りますね。
福田 聡