季節はずれの花火が上がりました。
「その花火が、屋根裏部屋の窓から見えるんです」。
それが、屋根裏に行く階段に
手摺を付ける理由でした。


屋根裏に向かう階段は、通常の階段に比べて
勾配もやや急で、踏み代、蹴上げも
多少上り下りし難い状態です。
そこを、年配のお母さんが上り下りします。

念入りにお母さんが使いやすい高さを伺いながら
両壁に手摺をつけます。
幸い「幅」は十分にある階段なので、
両側に手摺を付けても、上り下りはもちろん、
荷物の出し入れにも支障は無さそうです。


「機能美」とでも言いましょうか、
両側に付いた手摺は、美しくさえあります。

輸入材にも手摺用の部品はありますが、
今回の手摺は、単に「補助用」ではなく、
まさにお母さんが身体を・・
命を預けて全体重を掛けられる手摺です。
“より”頑丈な方を選びました。

完成後の、大工さんの妻による
デモンストレーションもバッチリです。
「これが付いたら、上らんばいかんようになるね~」。
そう仰っていたお母さんは、
お電話で伺うに
運動替わりに手摺を持って
上り下りされているようです。
福田 聡