
簡単な作りのようで理にかなっている
このデザインのフェンス。
カジュアルなスタイルのアメリカ住宅を
象徴する一品です。

先日の台風で、この綺麗なフェンスの一部が
壊れてしまいました。
強い風で外れてしまったようですが・・

根本の原因は『腐食』にありました。
アメリカからの輸入品のこのフェンスは、
1枚の幅が8フィート(約2m40cm)あり、その横桟を
立てた柱に取り付けていくだけの造りになっています。

材質はシダー(米杉)で、基本的に腐食に強い木材では
ありますが、どうしてもこういう合わさった箇所の
水分が乾ききれず、まめなメンテナンスをしないと
腐ってしまうのを否めません。
依頼は「修理」なのですが、
見渡すと無事なフェンスの方が少ない様子。
どうも全体の作り替えの方が
色んな意味でよさそうです。



土留めで施されている枕木も、
何本か水の影響でスカスカになっています。
特に高さのある土を支えているわけではないので
急は要しませんが、完全に駄目な物は
やはり交換した方がいいですね。
「枕木」って腐らないと思っていらっしゃる方も
多いようですが、鉄道で使われる時は
水はけの良い石に埋もれているから持っているんですね。
結局はタールを塗りつけただけの「木」なので
常に水気に接していると腐ります。
敷石代わりに敷き込んである枕木も
大方腐っていますね。
「でもやっぱり木が似合うんだよな~」。
「アルミの白じゃなくて、ペンキの白なんだよな~」。
建物との雰囲気を崩さないで、
しかもメンテナンス性を考えて・・
何らか提案したいと思います。
福田 聡