

単に、扉を外しているように見える
この『ウォールキャビネット』。

実は、縦枠が外れてしまいました。
使う頻度が高いからでしょうか・・。
コンロに近い場所なので、多少なりとも暖められる事で
接着剤が剝離しやすくなったのでしょうか・・。
「修理が可能か?」との問いかけに
「もちろん」
ふたつ返事ならず、ひとつ返事です。


状態は、実(さね)で組んで、ボンドとフィニッシュ釘で
固定してある枠と面材が、大きな破損無く外れただけ。
比較的修繕しやすい状況です。


少し破損している箇所を均して、木工用ボンドを噛まして
組み直しました。
要所に短いフィニッシュ釘を打って完了。


取り付けると、奥さんは直った事に大変驚き
そして喜んでいらっしゃったそうで、
こんな時は「修繕」の醍醐味を感じます。

明るく美しいキッチンです。
お料理が上手な奥様のこだわりが
随所に見て取れます。
無垢(樫の木)の面材だったから、
たいした修理跡も残さずに修繕出来ました。
年月が経ってこそ質の良さに気付く・・
そんな出来事でした。
福田 聡