小さな部品でも、無ければ使い心地を大きく損なうような物・・
そんな部品が、普段何気なく使っている物にはたくさんあります。
輸入品の水栓金具の多くは、その『先っぽ』に使い心地を良くする
部品が着いています。
“ストレーナー”と“泡沫キャップ”
“ストレーナー”というのは、簡単に言うと「ろ過装置」。
給水管内のゴミをそこで取り除いてくれます。
給水管内には、通常特別な事がない限りゴミがたくさん流れている
ような事はありません。
ただ、新築当初や近隣で水道工事があったりしたら、その際入った
小さなゴミが流れる事があります。
「水の出方が少し弱くなった」などと感じたら、このストレーナーに
ゴミが溜まっていないか確認して、お掃除をしましょう。
![対象品.JPG](http://d-mainte.chicappa.jp/blog/images/20091017174753_m.jpg)
時々バルブの交換で出演して頂いている、輸入品の水栓金具君です。
この吐水口は、ねじ込みになっていて、滑らず回せたら外れるのです。
今日は、『ストレーナー』の事ではなく、『泡沫キャップ』の
取り替えに伺いました。
『泡沫キャップ』とは、呼んで字の如く、“吐水”を、泡を含んだ
柔らかくてストレートな流れにしてくれる重要な部品です。
![泡沫キャップ部品.JPG](http://d-mainte.chicappa.jp/blog/images/20091017175313_m.jpg)
「なんだか流れ方がおかしくなった」との連絡で、
まず拝見したところ、この泡沫キャップが破損していました。
写真は、新しく取り寄せた品です。
![キャップなし吐水.JPG](http://d-mainte.chicappa.jp/blog/images/20091017175550_m.jpg)
泡沫キャップ無しだとこんな流れ方です。
流れがバラバラで、勢いによって右に左に水が動きます。
![キャップ取り付け後吐水.JPG](http://d-mainte.chicappa.jp/blog/images/20091017174958_m.jpg)
キャップを着けると、こんなに柔らかくてまっすぐな流れになります。
この水で顔を洗ったら、それだけでスベスベになりそうです。
この見え方の状態が、当たり前の流れ方だと感じられると思います。
しかし、そう感じられるのも、長い水栓金具の歴史の中で、改良を重ね
考えぬかれた努力の結晶が取り付いているからこそなのです。
・・かなり大袈裟な物言いでした。
でも、小さな部品ほど「快適性」に果たす役割は大きいのかも知れませんね。
何事においても・・。
福田 聡