これは、断熱性、保温性の高い北米型輸入住宅がもたらした、
日本の住文化への大きな功績だと思います。
夏の暑さを凌ぐ事に重きをおいて作られた従来の日本住宅は、
開放して自然に溶け込み、風鈴やうちわなど、『涼』の取り方
に風流さを見出し、楽しもうとさえしてきました。
ただ、それだけに「冬の寒さ」は尋常ではありません。
寒さを凌ぐために、自ずと小さな空間で暖を取る事を考えます。
日本的な間取りには、その文化の流れが息づいているのです。
寒い地域で培われた住文化には、『家ごと暖める』という思想
が息づいています。
それは、玄関ホールや廊下も分ける事無く、楽しむための
空間に取り入れる事が出来るという事。
段々、個室の入口以外のドアが無くなっていきます。
でも・・
今回は、その付けていなかった所に『ドア』を付けます。
色々な事情はありますが、それはさて置き、今ある開口に
対してドアを付けますので、製作物になります。
昔は建具職人だった、うちの大工さんの登場です。


通りの良い、ドアに適している材料を選定しました。

仕上がりのイメージはこんな感じなので、節があるのは厭いません。

ミリ単位で切ったり削ったり・・。
残念ながら十分な機械が無いので、全て手作業です。

少々凝った事を考えている“親子ドア”です。
アールの加工も大変です。
前置きでつらつらと書き綴った事と全く反対の仕事ですが、
付けていない所にドアを付けたいご事情も、結構耳にします。
それもひとつの現実かも・・。
福田 聡