取引きの建材屋さんが、知り合いの大工さんに
依頼して作ったテラス屋根です。
木で作り、素材感満点。
おまけに垂木の上面にアールをつけて、
ありがちな“差しかけ”的な雰囲気を
完全に打ち消しています。
ただ・・
屋根が問題でした。
意匠的にもアールの曲面的にも“波板”は
材料としてあまりにも不向きだし、
何を屋根に使えばいいのだろう・・。
時折、ポリカーボネートを注文していた事を
覚えておいて頂いたのか、
相談を受けました。
色々と考えた末、やはりポリカーボネートを
貼る事にしました。
単にポリカを貼ると言っても、
既製品の部材があるわけではないので、
一筋縄では行きません。
例えばエクステリア製品メーカーが作る
カーポートなどは、もちろん専用部材で
雨漏れなどが無いような作りになっている
わけですが、そういう物は分けてもらえる
わけもなく、オリジナルで作るしかありません。
ポリカは建材屋さん支給として、
用意したのは、防水用のブチルテープ、
押え用のアルミの平板、やはり防水用の
隙間テープ、そしてコーキング材。
これらを駆使して
何重もの漏水防止策を施します。
悩むポイントは「アール」です。
直線と違うアールが、部品材料の選定や
雨漏れのリスクを難しいものにしてしまって
いるのです。
製作物だからなおさら。
でも、せっかく格好良く出来上がっているので
何とかしなければなりません。
雪模様の中で
施工が続きます。
福田 聡